まず初めに、

みなさまのおかげで、当店のホームページも無事二十年目を迎えることが出来ました。ここに厚く御礼申し上げます。
しかしながら、その間に、いかにいい加減なメガネが多く、いかにお客様がメガネに満足されていないかということを改めて痛感致しました。

調整でご来店いただいたお客様のお話を聞き、検眼をし、お使いのフレームやレンズをよく調べてみると、非常に残念なことですが、メガネフレームや、場合によってはレンズそのものがお客様に合っていないということも少なくありません。一度作られたレンズは、掛け心地を改善するフレーム形状の調整と違い、あとから見え方を変えることはできないのです。

メガネを作る際に何よりも大切なことは、実は優れたフレームを選ぶことではなく、まず正しい検眼をして一人一人の目の特性に合った最適なレンズを選択することなのです。
面白いことに、メガネと人との関係は、車と人との関係に実に良く似ています。どんなに素晴らしい車でも事前にシートやハンドルを自分の体に合わせておかない限り違和感を感じてしまうように、メガネにおけるレンズにも全く同じことが言えるのです。

通常はほとんど外注に出すレンズのカットまで当店で行う理由は、検眼からレンズのカット・フレームの組み立てから調整に至るまで全てを一貫して行わない限り、お客様に最高のメガネを提供することができないと確信しているからです。

その1:検眼とレンズの関係

一般に、目の生理異常と言えば、近視・遠視・乱視の3つがあげられます。これらの異常を矯正しておけば「一応、見ることができる」メガネにはなりますが、それが必ず快適に使えるとは限りません。

眼科や眼鏡店で検眼(視力検査)をするというと、どのくらいの時間をかけて行われるとお考えですか?たいがいは、せいぜい五分〜十分程度と言ったところでしょうか。少しでも回転率を上げようと思えば無理のない話かもしれません。
しかし、これでは最低限の検査しかできず、常にお客様に最適なレンズをご提供することは絶対に不可能です。

当店では、単にレンズに必要な度数を算出するだけの手抜きな検眼はしておりません。十分に時間をかけ、お客様とコミュニケーションを取りながら、どのような用途でメガネをお使いになるのかをお聞きします。
必要かつ十分な検眼によって、レンズに必要な度数だけでなくお客様一人一人の目の特性まで確実に把握した上で、最終的に目にかかる負担が最も少ない(=眼精疲労を起こしにくい)レンズをご提案しています。

時間がかかることでお客様にご迷惑がかかることも十分承知しております。しかし、一人一人異なる目の特性を無視しては、常にお客様に最適なレンズをご提案することはできません。お客様にはご迷惑をおかけしますが、どうぞご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。

その2:フレームと掛け心地

お使いのメガネは、違和感なくお客様の顔にフィットしていますか?

Kazuo Kawasakiはそのデザインと同様に掛け心地も非常に優れていますが、私はそれでも80%の完成度だと考えています。お客様に一人一人に合わせて厳密に調整することで残りの20%を引き出すことができ、初めてKazuo Kawasakiが持つ本来の掛け心地になると考えています。

この数年で認定店も増えましたが、他店様でご購入されたものの「どうも掛け心地が悪い、しっくりこない」と当店にご来店下さるお客様が跡を絶たないというのが現状です。これは、技術のない店舗が高い技術を必要とするKazuo Kawasakiを扱った結果として多数のお客様が被害者になっているということです。
これまで数百人もの(他店でご購入の)お客様の調整に尽力して参りましたが、全てのお客様に満足していただけたと自負しております。

当店ではKazuo Kawasakiが持つポテンシャルを引き出し全てのお客様にご満足いただきたいという思いから、当店でご購入いただいたお客様はご購入時期に関わらず全て無料にてその場で調整をさせていただいております。
なお、他店様で購入されたお客様の調整に関しては混雑緩和のためメールもしくはお電話による事前予約制をとらせていただいており、パーツ交換等が必要な場合には実費が掛かります。また、調整内容によってはお預かりとさせていただく場合もございますのでご了承ください。

その3:最高のメガネを作るために

お客様に最高のメガネをご提供するためには、正確な検眼を欠かすことは出来ません。
そして、正確な検眼をするために、お客様にも知っておいていただきたいことがあります。

まず、徹夜や寝不足が続いた様な、目が極度に疲れた状態で検眼をすることはあまり好ましくないということです。そのような状態で検眼をすると、本来は乱視が入っていない方でも乱視が出てしまったり、近視や遠視が強く出てしまうことがあるためです。

また、ハードタイプのコンタクトレンズをお使いのお客様にも気をつけていただきたい点があります。ハードレンズはまれに角膜を圧迫していることがあるため、前日にお休みになる前にコンタクトレンズを外したら、ご来店当日は出来るだけ裸眼かメガネでご来店いただければ正確な検眼をすることができます。(どうしてもの場合は、その場でレンズを外して検眼することも可能です)

なお、ご来店の際には、ご愛用のメガネがあればぜひお持ち下さい。
お客様がいまお使いのメガネをお借りし、目に対してどの様な矯正をしてるのか確認させていただきます。その上で、お客様にお気づきの点やご不満に感じられていることをお聞きしますので、どうぞ遠慮なくおっしゃって下さい。
お客様からいただいた貴重なご意見を反映させ、新しいメガネをより満足できるものに仕上げさせていただきます。

その4:ご購入後のサポートについて

私は、お求めいただいたメガネを末永く安心してお使いいただくために何よりも大事なことは、メガネをお作りする際はもとより、それ以上にご購入いただいた後のサポートに力を入れることだと確信しています。

当店では、サングラスを除く全てのフレームの単体販売をしておりません。レンズのみを他店で入れられた場合、当店で最後まで責任を持ってお客様のサポートをさせていただくことができなくなってしまうためです。

特に、MP-690の様なアンチテンションシリーズはレンズの加工やフレームの組み立てに高い技術を要するため、技術のない店舗でそれらを行った場合にはレンズががたついたり、メガネそのものの耐久性に問題がでることも少なくありません。

当店ではメガネ作りに関わる全行程を一貫して行っているため、もし万が一そのようなことがあれば、全額当店負担にて作り直しをさせていただきます。これは、全行程を当店で一貫して行うことに対する、私たちの責任だと考えています。

このページでは、店主よりのご挨拶と、お客様のメガネに対する見識を少しでも深めて頂けるためのアドバイスをまとめております。

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